よくあるご質問

※最終更新2022年4月※

Q1. LPガスとプロパンガスは違うの?
呼称が違うだけで同じと考えて結構です。正確には、LPガスはプロパン、ブタン、プロピレン、エタン、エチレンの混合液体で、一般的に「い号液化石油ガス」をLPガス若しくはプロパンガスとして販売しています。
Q2. 都市ガスとLPガスはどちらがお得?
首都圏の一般的都市ガスの熱量は、45MJ/㎥(※注意1)です。
対しLPガスの熱量は、99MJ/㎥(※注意2)です。
例1)弊社近隣の東部ガスさんのガス料金で比較すると、平成31年2月B表で基本料金1171.80円、従量料金179.43円ですから、
179.43円÷45MJ/㎥×99MJ/㎥≒394.75円 となるので、
仮にLPガスを15㎥ご使用のお客様の場合、
15㎥×394.75円+1171.8円≒7,093円
LPガスを15㎥使用で7,093円以下なら都市ガスよりLPガスの方がお得になります。

例2)弊社近隣の東日本ガスさんのガス料金で比較すると、平成31年2月B表で基本料金1,204.00円、従量料金156.73円ですから、
156.73円÷45MJ/㎥×99MJ/㎥≒344.81円 となるので、
仮にLPガスを15㎥ご使用のお客様の場合、
15㎥×344.81円+1204円≒6376円
LPガスを15㎥使用で6,376円以下なら都市ガスよりLPガスの方がお得になります。

※注意1 都市ガスは、東京ガスさん発表の数値(摂氏0度、圧力101.325キロパスカルの状態)を基にしています。
※注意2 LPガスの熱量は、省エネ法での数値(標準熱量(高位発熱量):100.46MJ/㎥)を用いず、一般的に言われている熱量を基にしています。資源エネルギー庁により2005年以降のLPG:50.8MJ/kg、純プロパンガス:51.2MJ/kgと定められています(測定は、独立行政法人経済産業研究所 戒能一成研究員)が、理論値ですので此方も用いません。違いは、プロパンガスとブタンその他との混合比、気温差による発生量の違い(寒冷地では若干熱量が上がります)によって生じているものです。仮にプロパンガス=24000kcalを熱力学カロリー(0.239 006J/cal)で計算すると100.418MJとなります。

Q3. 灯油とLPガスはどちらがお得?
灯油の一般的熱量は、36.7MJ/ℓ(※注意3)です。
対しLPガスの熱量は、99MJ/㎥(※注意2)です。
例えば、平成31年2月5日現在の弊社近隣ガソリンスタンドの灯油料金で比較すると、85円/ℓで配達料が慨ね1ℓあたり10円なので、合計95円/ℓですから、
95円÷36.7MJ/ℓ×99MJ/㎥≒256.27円 となるので、
仮にLPガスを15㎥ご使用のお客様の場合、
15㎥×256.27円≒3,844円
LPガスを15㎥使用で3,844円以下なら灯油よりLPガスの方がお得になります。
弊社値取り調査では、LPガス1㎥=256.27円(都市ガス換算1㎥=116.48円)を下回る一般家庭用が一部でしか確認されていないため、家庭用エネルギーで灯油が最も安いと言えます。
但し、灯油は不純物を含むため、多くの場合、ガスより器具の故障が多くなります。灯油ストーブに比べガスファンヒーターは、臭気が極めて少なく給油手間もないなどの利便性も有り、単純に価格だけでは判断できない要素もあります。
燃焼機器類(給湯器、ファンヒーターなど)の購入・交換費用もLPガスより高い場合が多いため、全体像で捉えればガスのがお得な場合も多いでしょう。
また、原油価格の影響をダイレクトに受けるため、原油価格上昇時には価格が跳ね上がります。過去には灯油価格よりもLPガス及び都市ガス価格が下回った事もあります。

※注意3 灯油は不純物を含む混合液体なので、灯油の品質によって品質に違いがあります。そのため省エネ法省令別表の数値に基づき算出しています。

Q4. 電気とLPガスはどちらがお得?
電気の1kwhの熱量は、3.6MJ/kwhです。
対しLPガスの熱量は、99MJ/㎥(※注意2)です。
例えば、平成28年3月の東京電力さんの従量電灯B・Cで比較すると、29.93円/kwh(※注意4)ですから、
29.93円÷3.6MJ/kwh×99MJ/㎥≒823.07円 となるので、
仮にLPガスを5㎥ご使用のお客様の場合、
5㎥×823.07円≒4,115円
IHクッキングヒーターの熱効率は約90%であるため、ガスコンロとの比較で55%省エネです。
4,155×55%=2,285円
再エネ賦課金3.36円が75.63kwh(5㎥相当)に付加させますので254.12円上乗せされます。
LPガスを5㎥使用で2,539円以下なら電気よりLPガスの方がお得になります。(※注意4)

また例えば、深夜電力B(4kw 契約)で比較すると、基本料1,296円、12.16円/kwh ですから、
12.16÷3.6MJ/kwh×99MJ/㎥≒334.40円 となるので、
仮に15㎥をLPガスでご使用のお客様の場合、
15㎥×334.40円+1,296円≒6,312円
エコキュートは、ガス給湯との比較で40%省エネです。
6,312×60%=3,787円
再エネ賦課金3.36円が247.5kwh(15㎥相当)に付加させますので831.6円上乗せされます。
LPガスを15㎥使用で4,618円以下なら深夜電力BよりLPガスの方がお得になります。(※注意4※注意5)

※注意4 IHクッキングヒーターの場合ガスコンロより熱効率が約1.8倍も良いためエコキュートで給湯をお使いの場合、熱効率が良いため(熱交換率3.0倍の実効率40~80%から平均して1.8倍)、ガス式給湯に比べ40%ほど消費量が抑えられます。エコジョーズ給湯器と比べても25~30%程度消費量が抑えられます。
※注意5 通常、電気の契約をしていないお客様はいないため、基本料金を考慮していません。通常契約に追加して電気使用した場合を想定しています。また、消費器具が増える事になるので、契約電流(アンペア)を大きくする必要がある場合があります。

Q5. ガス会社と契約するのにお金はかかりますか?
弊社と契約するのに費用はかかりません。
但し、ガス供給設備(ガスメーター、調整器、供給ガス配管)は、契約内容により、買い取りでお願いしております。
当然ですが、買う買わないは消費者の自由ですから、ガス供給設備の買い取りのない基本料金プランを選ばれるお客様も多いです。

※注意6 平成26年12月から旧料金表の適用をKD-1以外で行っています。

Q6. ガスメーターなどのガス供給設備は、ガス会社が負担するものではないの?
現在、多くのLPガス会社では、ガスメーターなどをガス会社負担のガス会社所有物として扱っています。しかし、実際にはその費用以上をお客様のガス料金に上乗せして請求しています。弊社では、その不透明さを改善する一環として、平成26年から「お客様所有」の料金プランを作成しました。
但し、毎月の分割払いと同額の「割引」を行いますので、「実質負担は0円」となります。
「ガスメーターなど弊社所有」のお客様より条件的に不利になるものではありません。むしろ一括購入して頂いた場合、「割引」が上回るため月々150~250円有利となります。当然ですが、買う買わないは消費者の自由ですから、ガス供給設備の買い取りのない基本料金プランを選ばれるお客様も多いです。
Q7. なぜLPガスは、お客によってガス料金が違うの?
LPガス販売には、販売価格の規制がありません。そのため、その時々の理由に対応していった結果、多数のガス料金が氾濫することになりました。本当は、一定の条件を決めて平等に価格設定すれば良いのですが、すでに収拾がつかないほど混乱したガス料金になっているガス会社が多いため、改善が難しいのです。
最安値と最高値の価格差は、5.88倍です(弊社調べ)。
Q8. 「営業用料金」って存在するの?
一部のガス会社では、自社の既存のお客様と異なる「営業用料金」が存在します。弊社の調査では、従量料金1㎥あたり250円以下で拡張営業しているガス会社もあるようです。しかしその実態は、後日ガス料金の値上げを前提としているもので、「販売価格の改定条件」や「価格維持の期間」を定めていません。一番の問題点は、既存顧客と新規顧客にガス料金格差が生じる差別価格にありますが、法律違反ではないため取り締まることが出来ないのです(独禁法違反の可能性は有ります。)。
しかし、「ガス料金の公開」が一般的になれば、価格公開していない=悪質業者と判別でき、悪質な差別価格は無くなっていくでしょう。
Q9. 自己所有と賃貸住宅のガス料金は、どうして違うの?
賃貸住宅の場合、お客様(一般消費者)とガス設備所有者が異なるため、ガス供給設備のお客様所有が出来ません。空き室でガス販売が出来ない期間に、設備のロスが生じるのです。また、ガス料金の滞納など事故率も自己所有と比べて高く、実質的にコストが高くなるのです。
弊社でも同一料金とする事を何度も検討しましたが、最終的に断念しました。
Q10. お客によってガス料金が違うのは、法律違反じゃないの?
LPガス販売事業者を規制する「液石法」には、販売価格の規制がありません。しかし、平成28年2月に液石法が改正され、ガス料金の透明化が義務づけられました。結果、消費者からガス会社に対して、差別価格の釈明請求がし易くなったのです。
差別価格を用いているガス会社は、液石法違反、消費者契約法違反、商品掲示法違反、独占禁止法違反の何れかに該当します。
多くのLPガス会社では実売価格と異なる通常価格を公開していますので、極めて悪質とも言えるでしょう。
しかし、注意すべきは「実売価格」を把握することが難しい点です。
法律違反だけどその証明が出来ないのです。
結局、消費者の防衛措置は、「高いガス料金のガス会社との取引を中止する」、「高いガス料金の賃貸住宅は契約しない」くらいしかありません。

※集合住宅など賃貸住宅でガス料金にガス配管やガス給湯器などの設備代金が含まれている場合、賃貸借契約違反や架空請求による詐欺が成立するケースもあります。消費者が積極的に是正を求めていくべきでしょう。

Q11. ガス料金の高い会社と安い会社の違いは何?
1、仕入価格の違い。
2、運営経費の違い。
上記の違いしかガス会社の原価に違いはありません。しかし、それを超える価格差が生じている現状があります。
3、いくらの利益を上乗せするか。
結局、会社のスタンスの違いが、ガス料金の違いになっていると言えます。また、多額のサービス品を提供したり、紹介料など新規営業に金銭を提供している会社も経費が大きくなるため価格は高めでしょう。Q8での営業用料金がある会社では、新規顧客獲得に熱心な分、新規顧客以外にそのしわ寄せがいくため、さらに割高なガス料金になるかもしれません。
Q12. LPガスの適正価格はいくらでしょうか?
LPガス販売事業者数は、平成25年3月末時約21,600社から令和3年12月末時16,825社と急激に数を減らしていますが、都市ガス195社(需要家実態のあるもの)と比べれば86倍とまだまだ多数のLPガス会社があり、結果その価格は様々ですから、商品としての適正価格は存在しません。お客様自身が納得いく価格が適正価格と言えます。
しかし、従量料金1㎥あたり570円を超える価格は、少々高すぎると考えます。1㎥あたり370円の価格レンジで価格競争した場合、平均価格で450円を切る価格になるのではないでしょうか。地域都市ガス並Q2参照のLPガス価格が理想だと考えます。
特に石油情報センター調べの平均価格が適正価格であると言い難い状況にあります。ガス料金の家庭用モニター価格の推移と輸入価格推移に大きな乖離があるためです。為替レートの近しい平成9年家庭用モニター価格10㎥=5,653円 → 平成26年10㎥=7,986円となっていますが、輸入価格の上昇幅は$223 → $669と10㎥=1,000円程度に過ぎません。平成9年のモニター価格に原料調整すると10㎥=6,650円程度と言うことです。
茨城県県南地域の令和4年2月モニター価格の場合、輸入価格$740ドル、TTS114.88円に対し、10㎥=7,470円となっています。平成9年と比較で大幅に利益率が上がっていることが分かります。

例えば、東京ガス様の一般ガス供給約款には、原料1t=57,250円の時に都市ガス1㎥=130.46円と定めており、原料46.93円=B表販売価格130.46円としています(東京ガス様では、天然ガス1t≒1,220㎥と定義してます。)。
即ち、都市ガス1㎥あたり83.53円の経費が必要だと求めている訳です。勿論、熱量調整(5.46%分をLPGと定義)を加味していないので、必要経費は大凡86円くらいとなるでしょう。
これをLPガス換算するとLPガス1㎥≒189円となりますから、令和4年2月分貿易統計のLPガスCIF価格184.83円に東京ガス様の都市ガス販売と同等の必要経費を確保した場合、LPガス従量単価1㎥=374.12円であると言えます。
但し、東京ガス様のプロパン子会社では、小売価格非公開ではあるものの少なくともLPガス従量単価374円程度で売ってはいません。
弊社の他社値取り調査では、最大900円の従量単価で販売していることを確認しています(最安値は、輸入原価を割った@220円)。但し、都市ガスと同程度の必要経費では、LPガス事業は成り立たないとの考えもあります。

お客様がより多くLPガスの情報を得られることで、公正な判断の下、適正価格を決めて頂きたいと願っています。

※注意7 全国LPガス協会調べの家庭用モニター価格は、平成9年10㎥=5,746円、平成26年10㎥=7,960円とほぼ同等です。

Q13. どうしてガス料金を値下げ出来るの?
弊社は、LPガス料金を値下げしていません。10年前は、従量料金1㎥あたり250円で販売していました。むしろ公開しているガス販売価格は、社会情勢の変化に合わせて値上げとなったガス料金とも言えます。もしお客様が現在のガス会社より安いと感じるのであれば、それは単に会社のスタンスの違いによってです。
弊社のガス料金は、現に統一価格で販売可能なガス料金です。同一商品を割高に購入する必要はありませんので、現在のLPガス販売事業者に値下げ相談することをお勧め致します。
実際にガス料金の家庭用モニター価格の推移と輸入価格推移の乖離から、適正な価格変更が行われていないことを数字が物語っています。現在のLPガス販売事業者に値下げ相談することは、決して不当なことでも恥ずかしいことでもありません。
十分な情報数ではありませんが、サンプル料金表を見て頂ければ、同一事業者でも如何に様々な価格帯で販売されているかがお分かり頂けると思います。
Q14. 輸入価格は値上がりしていないの?
20年以上前は、LPガス1トンあたり200〜250㌦前後でしたが、2022年4月積みアラムコCP(輸入価格)で940ドル(2019年1月現在の10ヶ月平均)まで上昇しています。急激な円安であるTTS124円前後を加味すれば、単純に考えて約4倍に国際価格が上昇していると言えます。
原料だけで判断すれば、従量単価70円ほど値上がりしています。
サウジアラビアアラムコ社の2021年8月積みCP(通達価格)660ドル、TTS111.31円に対し2022年4月積みアラムコCPで940ドル、TTS124円と2021年度の上昇幅は1㎥あたり86円に過ぎません。しかし、弊社の他社値取り調査では、最多価格帯で年間1㎥あたり160円以上の値上げが行われています。
LPガス契約は、殆どの会社でそのガス料金決定権をガス会社が有しており、輸入価格の上昇を逆にチャンスと捉えて悪く言えば便乗値上げが横行しています。
目先のガス料金も大切ですが、真実の輸入価格反映が行われるかもとても重要であり、信頼できるガス会社を選ぶことの重要性がここでも分かります。
Q15. ガス会社を変更しても大丈夫?
『LPガス会社を変更することが第一義ではありません。紹介料(営業費)目的の営業会社も存在しており、LPガス会社の選択は慎重に行うべきだと考えます。「安い」と飛びつく前に現在のガス会社に相談しましょう。ガス料金の問題だけであれば、弊社のガス料金を引き合いに使って価格交渉していただければ、現在のLPガス会社のままでも、毎月のガス料金を軽減させるとの目的は果たせるのではないでしょうか。』
と以前は記載していました。
しかし、令和4年3月現在、法律を遵守しないLPガス会社が多く存在します。単純に「既存ガス会社だから信用できる」と言えなくなってきているのです。
平成28年2月にLPガスの法律が改正され、一般消費者に対するガス料金についての明確化と透明化を強く要請されました。これに対し、多くのLPガス会社は「嘘の説明」や「偽の情報開示」を行い消費者を欺く方向に経営方針をとったのです。
事実、「通常価格」や「標準価格」を公開しているLPガス会社の多くは、高めのガス料金を開示し、ガス料金に含まれる「設備リース料」を隠蔽しています。
その結果、ガス料金実態が分からなくなり、法令違反だけでなく、割高なガス料金の請求を受けても「過剰請求」であることを立証し難くくなっています。
悪質業者が、所謂ぼったくりを簡単に出来る市場環境を形成してしまっているのです。
この流れが変わらない限り「割高なガス会社であれば、積極的にガス会社を変更すべき」との回答となってしまうでしょう。
Q16. ガス料金公開の理由は?
平成26年5月現在、LPガス会社は、10年間で約25%の約6,000社が廃業しました。令和3年12月現在、更に約5000社が廃業しました。実に18年間で約11000社も廃業しています。家庭用燃料で競合する、オール電化、都市ガスと比して一人負けで利用者数が減少しています。価格が高いことと、業界全体が不透明であることが原因であるのは疑いありません。販売数減少分を値上げで吸収しようとさえしています。
平成9年にLPガス販売事業者の参入が緩和されると、差別価格である「営業用価格」が首都圏で蔓延しました。
平成15年頃には集合住宅を狙った金銭や商品の提供合戦が激しくなり、その分、集合住宅のガス料金の値上げに繋がりました。
平成29年には「実売価格と異なるガス料金を公開する」ガス会社が増えました。
令和4年3月現在、嘘が横行する商売環境の悪化や高齢化によって、急激にガス事業者数が減っています。
生活に必要不可欠なエネルギー販売でありながら、お客様(一般消費者)を蔑ろにして地主や建築会社とだけ向き合ってきた結果が、現在の業界の状態を招いているのです。この現状を打開するには、LPガス販売が「公共の福祉(液石法第1条)」であることを思い出すべきでしょう。
最初に関東圏でガス料金の公開の動きが始まったのは神奈川県のLPガス販売事業者さんです。弊社は二番煎じとなりますが、その考えに共感したためであり、この業界を良くしたいとの熱量は同じだと考えています。
※ガス料金公開で特に重要なことは実売価格と一致することです。
Q17. 電力の自由化・・結局どの会社がお得なの?
電力会社の料金プランは、単純に1kwhあたりの単価だけでなく、『単価反映の使用量範囲』『基本料金の計算方法』『割引特典』『pointサービス』『付帯サービス』『セット割引』『燃料費調整』と様々なオプションを加味しなければならず、混乱している一般消費者様が殆どです。
特に東京電力様が打ち出した新料金プランの基本料金計算は、従来の最大容量を決めるアンペア契約ではなく、スマートメーターを利用した30分最大使用量で価格が変動し、シミュレーションでも事前に正確な数値の出せない難しい計算方式です。
平成28年3月7日現在、特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier)は799社あり、小売電気事業者の登録数は210社(重複有り)に上っています。この内、既に料金プランなどを発表し先行受付をしている事業者は20社程度しかなく、主要電力10社を含めても30社程度しか受け付けを開始していません。テレビ宣伝やニュース報道の成果から一般消費者の関心の高さの割に、制度や電力会社側が追いついていないのが現状です。
実際、首都圏の世帯数約1,730万世帯、東京電力の契約件数2,923万件の内、平成28年2月19日時点での契約変更16.4万件中に最も大きい割合を占める東京ガス様の割合でも5.4万件で、東京電力の契約件数のたった0.18%にしか過ぎません。
電力料金だけであれば、価格.com様などの検索サイトで大凡の候補会社を絞り込めますが、オプションを加味するのが本当に難しいです。そもそも一般消費者に各電力会社のプランを把握させ「自己責任」を求めること自体酷なことであろうと思います。
最良の契約方法と思われるのは、各電力会社の条件を十分に把握したプランナーが、お客様から使用量データを確認し、お客様のライフプランに合わせた選択を十分に吟味して幾つかの選択に絞ってご提案する提案型です。しかし、中立的なプランナーは少数派で、どうしても「売りたい」が先行しがちな担当者が多いですから、プランナー選びが最も大切になります。

平成28年4月の使用量が電気400kwh(60Aor3kw)、LPガス30㎥(都市ガス66㎥)使用しているケースで考えると・・
例えば・・東京ガス様のセット割引は、電気料金の割引(例えば今より電気料金が1kwh平均=-1.48円off) + 都市ガスセット割引(基本料-270円off) = 毎月863円の割引 となります。ポイントの還元率は1.5%なので、165ポイントが貯まります(Tポイントとの交換比率は1:1)。
都市ガスと電気の合計支払額は、電気11,080円+都市ガス8,983円=20,063円
例えば・・弊社の電力とのセット割引は、二次代理店契約をしている電力会社の割引(例えば今より電気料金を最大5%off) + 一次代理店の割引(例えばインターネット300円off) + 弊社セット割引(ガス従量単価-30円/㎥off) = 毎月1,841円の割引 となります。Tポイントの還元率は0.5%なので、55ポイントが貯まります。
 LPガスと電気の合計支払額は、電気11,104円+LPガス9,828円=20,932円
都市ガスとLPガスの違いがあるので一概に比較できませんが、都市ガスエリアなら東京ガス様がやや有利と言えるでしょう。
弊社が二次代理店契約する電力供給先は東京電力様ですので、現状で電気単独で新電力の価格に及びませんが、一次代理店の特典と弊社ガスセット割引を加味すると、値引き割合はトップレベルになります。特に供給設備買取割引と暖房料金を併用すると前記計算でのLPガス料金が9,180円まで下がるので、電気との総支払合計20,284円と東京ガス様の都市ガスでの総支払合計に拮抗します。
また、価格だけでなくカスタマーセンターの繋がりやすさなどお金で分からない部分も重要です。例えば、弊社ではインターネット回線は、取引先商社ではなくNTT様の回線を使用しています。危険物を扱う業種と言うこともあり、復旧や保守サービスに必要性が高いからです。価格面では他社に比べ毎月1,000円以上高いですが、保守の面で乗り換えられません。安い会社はコールセンター機能が無い場合さえあります(弊社取引先商社のコールセンターは比較的繋がりますが、NTT様には及びません。)。しかし、個人のお客様であれば、カスタマーサービスが重要ではないと考える方も多いでしょう。

令和4年には、とうとう事業価格の上昇に耐えられず、突然の廃業をする電気小売り事業者も出てきました。

この様に電力契約に付帯できる『オプション』や『企業スタンス』、まして『事業継続』を十分に把握することは中々難しいので、信頼できるプランナーをお探し頂きたいと存じます。

※注意8 再生可能エネルギー発電促進賦課金及び原料費調整は加味していません。

Q18. 太陽光発電を検討していますが、オール電化の方がお得ですか?
10年前と比べ大幅に太陽光発電の初期費用が安くなっているため、太陽光を検討するご家庭も増えていると思います。プレス発表では2018年度オール電化普及率6%と言われていますが、LPガス普及エリアに限って言えば20%近いと感じます。
令和3年8月現在で発電量6kwのシステムで90万円以下が「相場」な様です。10年くらい前に弊社お客様が300万円以上で購入されたのを見ていますので、急激な値下がりと言えます。
ここで大きな間違いがあります。太陽光発電=オール電化住宅ではありません。
オール電化とは、固定設備でガスを使わない住宅を指します。
太陽光発電を設置したもガス設備を電気に置き換える必要は無いのです。
実際、2021年度東京電力管内1kwhあたり買い取り価格は19円です。此をプロパン換算すると19円÷3.6MJ/kwh×99MJ/㎥≒522円にもなります。
エコジョーズとの熱効率の良さを踏まえても522×80%=417円/㎥です(オール電化の機械はLPガスより設備費用が高いので、故障交換時にも大きな負担がでます)。
そうです!
発電した電気は、自家消費などせずに売った方が特なのです。
更にオール電化住宅では給湯に貯湯層があるため電気の無駄使いも生じます。
ガス会社だから言う訳ではありませんが、明らかに太陽光設置でのオール電化住宅は経済的に損です。
 

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