悪質なスイッチング事例がありましたのでご報告します。
【事例:地域ガス会社から広域事業者にスイッチング】
スイッチング時期:5年ほど前
契約時ガス料金価格:基本料金1,575円、従量単価283.5円
平成31年1月現在:基本料金1,620円、従量単価550.8円
公開標準ガス料金:基本料金1,620円、従量単価475.2円
契約時輸入価格:2014年度平均アラコムCP669ドル、為替平均110円
平成31年1月現在輸入価格:アラコムCP430ドル、114円
本事例は、スイッチング後にガス会社が値上げを繰り返した悪質事例である。
公開された当該ガス会社の標準価格に比べ実供給価格が上回っている。
契約当初と比べ大幅にガス料金が値上げされているにも拘わらず、原料である輸入価格は下落している。
値上げ理由は不明だが、契約当初より大幅な値上げ(約2倍)であり、輸入価格推移からも不当値上げと言わざるを得ない。
刮目すべきは、当該ガス会社が新規営業では従量単価250円~280円で現在でも営業活動を行っていることである。
一般消費者の感覚では、詐欺同然の事と言えよう。
理由の無い標準価格を超えた販売である以上、仮に消費者が過払い金請求した場合、返還請求の認められる可能性が高い。
悪質なスイッチング、ガス販売事例である。
※注意※
本件は、公開されている標準ガス料金より大幅に高いガス料金であったために、その悪質性が証明出来ている。
言い換えれば、実勢価格より高い価格を標準価格とすえば、悪質性を証明できないこととなる。
当該ガス会社が自社の実勢価格より安価なガス料金を公開しているが故に生じた問題と言えよう。
仮に、
実勢価格が従量単価650円のガス会社が、標準価格を従量単価700円とすれば適法であり、
実勢価格が従量単価550円のガス会社が、標準価格を従量単価440円とすれば違法となる。
果たして、どちらが一般消費者の利益であると言えるだろうか?
現状で、明らかに違法性のあるガス会社であるにも拘わらず、一方で安価なガス料金を前面に出した勇気あるガス会社と評価されてしまっている。
(当該ガス会社の2016年時での公開標準ガス料金は、基本料金1500円、従量単価380円であった。)