プロパンガスの適正価格を考える⑨

【結局、適正料金って何なのか?】
プロパンガス事業者と一般消費者の間には、大きな情報格差が生じています。経済用語では情報の非対称性と言いますが、この状態は、正にレモン市場を生じさせる土壌です。不公正なガス料金を粗悪品と定義づけるなら、既にまがい物が氾濫しています。
国も表面的には問題解決を求めていますが、ガス料金の完全公開を求めていない点で全く当てになりません。本気であるならば、宮澤前経産大臣が発言したように「国が示す標準価格」を指定した方が手っ取り早いのです。「各プロパンガス事業者の標準価格」公開では、中途半端なガス抜きに過ぎず、本質が何も変わらないことは目に見えています。
では、何か良い方法はないのか?
それは、一般消費者が学び、声を上げることです。
ガス料金の非公開や標準価格公開のプロパンガス事業者からのプロパンガス購入を止め、高額なガス料金には、返還訴訟を起こすことです。標準価格から5割も高いガス料金など公序良俗違反のなにものでもありません。プロパンガス事業者が痛い思いをしないと変わらないなら、痛い思いをさせればよいのです。
日本の一般消費者は、とても優しい消費者です。それが美徳でもあります。しかし、それを感謝するどころか既得権益と勘違いし、搾取し続けるプロパンガス事業者は、悪質業者と何ら変わりがありません。
賃貸住宅のガス使用者にガス事業者選択権が無いことを悪用して、大家への過剰サービスのツケを賃貸入居者にガス料金名目で支払わせることは、実質賃料の二重請求に他ありません。まるで消費者の無知につけ込む貧困ビジネスです。
優しい一般消費者がよく口にする「長い付き合い」とは、問題なく取引できた安心の歴史である反面、高額なガス料金を詐取され続けたぼったくりの歴史でもあるのです。
プロパンガス事業者自身が十分分かっていることでしょうが、現在のガス料金のあり方は、一般消費者を置き去りにした歪んだものとなってしまっています。

プロパンガスの適正価格とは、お客様それぞれが喜んで支払いたい若しくは許容できる「満足価格」の事です。
満足を得るには、自らの基準を持たなければなりません。統計数字が何を表すのか。何が本当で、何が嘘なのか。取引するプロパンガス事業者がどの様なスタンスで従事しているのか。その目でしっかりと判断して下さい。
ガス料金。機器の価格。サービス対応。緊急対応。総合評価。☆幾つ付けますか?

オール電化や都市ガスの方も、他人事と考えず、身近な問題として受け止めて欲しいと思います。プロパンガスは競合燃料であり、他燃料の方も利益に繋がるかも知れませんよ。

プロパンガスの販売環境が改善され、プロパンガス離れが少しでも減ることを願っています。
拙い文章を最後までお読み頂きました方々に感謝。

平成28年6月1日
有限会社ジーエス 山田康行

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