【平均価格、石油情報センターって何?】
プロパンガス事業者は、顧客とのガス料金トラブルが発生すると、よく石油情報センターの地域平均価格を引き合いに出します。
では、「石油情報センターの地域平均価格」って何でしょう?
消費者アンケート?、視聴率の様な消費者モニター調査?、内閣支持率の様な電話やインターネット調査?、様々なイメージを持つでしょうがどれも違います。
全国を268ブロックに分割して、全国のプロパンガス小売店から選ばれた3,000社を対象に2ヶ月に1度アンケート形式で調査したガス料金となります。実際のガス供給先ではなく、プロパンガス事業者の所在地でモニター反映されます。
プロパンガス事業者の自己申告ではありますが、5㎥、10㎥、20㎥、50㎥の各使用量帯の最多価格帯を集計しています。各都道府県で最低30社をモニタリングし、調査の偏りを防止しています。
最多価格帯と言うところがポイントで、特別価格などは調査対象ではありません。匿名調査ではないですが、モニター対象のプロパンガス販売事業者名は公表されませんから、故意に事実と異なる価格をプロパンガス事業者側が回答する理由もメリットもありません。
平均価格を引き上げるために故意に高いガス料金を回答していると邪推する向きもありますが、「最低30社をモニタリング」ですので、数社が協力しても平均価格の引き上げには繋がりません。モニター対象の平均価格ではないため多少のズレは生じますが、ほぼ正確な調査と言えます。
※石油情報センターとは、通産省や外務省などの政府機関の調査・研究受託機関である一般財団法人日本エネルギー経済研究所の附置機関です。国の外郭団体で旧通産省によって作られました。旧通産省、外務省の元役人さんが理事メンバーです。良い意味での天下り機関で、民間の利害に左右されない中立な立場で調査・研究を行っています。