不動産契約時にガス料金公開の要請

経済産業省資源エネルギー庁主導の総合資源エネルギー調査会LPガス流通ワーキンググループ(略称:WG)の内容が報道されました。
事務局を石油流通課(LPガスの監督官庁)が担い、プロパンガス料金の公開、無償配管問題が話し合われます。
記事内容を要約・抜粋します。

2016.2.5 第1回が行われ(合計3回)、早速、賃貸住宅での割高となっているガス料金について話し合われました。
ガス給湯器やガス配管などガス会社の投資をガス料金に上乗せ回収する場合、アパート入居者へも書面による同意を求め、アパート入居前にガス料金を照会できるようにする。国土交通省担当者も参加し、「不動産仲介業者に協力を要請する」と述べた。
LPガス販売指針ではなく、法的義務の生じるLP法(液石法)改正での対応を求める意見が出た。
委員に就任した株式会社マルエイ(岐阜県の従業員数250人規模の地場大手LPガス販売事業者)の澤田栄一社長は、2016年3月にガス料金公開に踏み切ると発表した。

弊社では、既に入居募集時にガス料金の提示が出来ないか不動産業者様にご提案を行っています。
大手ハウスメーカー系賃貸部門の担当者様からは、「入居募集時にプロパンガス料金を記載するのは難しい」「重要事項説明が必要になると事務負担が増える」とのご意見を伺っていました。
しかし、ワーキンググループでの意見交換がLP法の通達以上に反映された場合、プロパン事業者に法的義務が生じます。
しかも、不動産事業の監督官庁である国土交通省から前向きな意見が出ているとなれば、「賃貸住宅のガス料金公開の義務化」に一歩前進です。
これらは、電力の自由化がもたらした良い流れなので、立ち消えしないよう願っています。


2016.2.10追記
国土交通省不動産業課企画係に聞いてみました(受付:イケダ様(WG出席者:川浪信吾様))。
温度感としては、先ずは「望ましい」からスタートとのこと。
今後、エネルギーの自由化に合わせて要請のレベルも変わっていくと思いますとのことでした。
重要事項説明の説明義務まで行けば最高なのですが、そこまでの熱量は無いようです。
ただ、賃貸住宅の需給バランスが崩れ始めているので、他社との差別化で掲載する不動産サイトが出るかも知れませんね。

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